カスタム設定とは
「カスタム設定」はサイト内でユーザーを特定するための情報(ブラウザに付与しているCookie情報など)をパラメーターとしてLPのエリアに書き込み、エリアからDLPOに送信されたパラメーターを判別するセグメントです。お客様サイト内で使用している情報をパラメーターとしてDLPOに渡す事で、独自のセグメントを行う事ができます。
この機能により、以下のようなセグメントを実現することができます。
- ブラウザが所持しているCookieの値を基にセグメントする。
- ページ内に出力されている変数を基にセグメントする。
- locationオブジェクトなどの標準オブジェクトの変数を基にセグメントする。
代表的な使用例としては、お客様サイト内での任意の情報をCookieとしてユーザーのブラウザに付与し、LP訪問時にJavaScriptを使用してパラメーターとして取りだし、エリアタグに書き込む方法があります。
例)ログイン中(会員)のユーザーには会員向けのコンテンツを表示する
→ログイン情報をアクセスユーザーのブラウザにCookieとして持たせ、LPでCookieからログイン中である情報を取り出し「member=true」のようなパラメーターとしてエリア/エリアタグに書き込み、DLPOに渡す事でログイン中(会員)かどうかを判別し、クリエイティブをを配信表示/計測する。
図1:ログイン中(会員)のユーザーには会員向けコンテンツを表示する例
※カスタム設定セグメントを使用するためには、セグメント判別に使用する情報をパラメーターとして取り出す仕組みの実装(JavaScript等)が必要です。実装についてはDLPOサポートデスクにご相談ください。
実装方法
1.前提条件
カスタム設定セグメントを利用する場合、パラメーター名とパラメーター値取得変数を設定する必要があります。
表1:カスタム設定セグメントの必要事項
パラメーター名 | パラメーターをDLPOで識別するための名前です。半角英数字で任意の文字列が設定できます。 |
---|---|
パラメーター値取得変数 | DLPOに送信するパラメーター値を格納した変数の名前です。この名前の変数が、ワンコードタグ(ダイレクトコード実装の場合はエリアタグ)設置箇所よりも前に定義されている必要があります。 ※カスタム設定では、定義されたパラメーター値取得変数をワンコードタグ(エリアタグ)で受け取る処理を行うため、順序を逆にするとエラーが発生し正しく動作しません。 |
例)パラメーター値取得変数の定義とワンコードタグ(エリアタグ)の設置位置
<html>
<head>
①パラメーター値取得変数を定義(JavaScript等で記載)
</head>
<body>
②ワンコードタグ(エリアタグ)
</body>
</html>
※①の詳細なスクリプトにつきましてはサポート範囲外となります。システム部門などにご相談いただき実装方法をご検討ください。
※上記設置位置はあくまでも一例です。<body>内に①を設置する場合でも、必ず「①より後に②」の形で記載するようにしてください。
2.タグ実装
【ワンコード実装】
ワンコード実装でエリアの設定を行う際は「カスタムセグメント設定を有効にする」をONに変更し、パラメーター名とパラメーター値取得変数を記述します。(複数種類のパラメーター名とパラメータ値取得変数を使用する場合は「入力欄を追加」をクリックし、入力欄を増やした上でそれぞれの名称/値を記述します)
図2-1:ワンコード実装
【ダイレクトコード実装】
(1)エリアタグ作成
ダイレクトコード実装でエリアタグを利用する場合は、グローバルメニューのページ設定>ダイレクトコード設定から「カスタム設定用エリアタグを作成する」ボタンをクリックしてください。
図2-2:ダイレクトコード設定
カスタム設定用エリアタグ作成画面が開きます。
エリア名など必須項目を設定後、下記にて任意の「パラメーター名」と「パラメーター値取得変数」を記述します。記述しましたら「作成」ボタンをクリックしてください。
(複数種類のパラメーター名とパラメーター値取得変数を使用する場合は「入力欄を追加」をクリックし、入力欄を増やした上でそれぞれの名称/値を記述します)
図2-3:カスタム設定用エリアタグ作成
表2:設定項目一覧
項目名 |
設定内容 |
---|---|
通信ファイルアップロード先パス |
通信ファイル(adlpo.js)をアップロードしたサーバーのパスを入力してください。 |
エリア名 |
エリアを識別するための名称を半角英数字で入力してください。(半角英数字に加え、記号の"_"(アンダーバー)が使用できます) ※すでに使用されているエリア名は使用できません。 ※LP上に複数のエリアを設定する場合 <div class='ADLPODefault'> |
文字コード | LPと同じ文字コードを選択してください。 エリアタグとLPで文字コードが異なると、配信されたクリエイティブのテキストが文字化けする事がありますのでご注意ください。 |
カスタムパラメーター |
カスタム設定で判別させるためにDLPOに送信する「パラメーター名」と値を取得して渡す「パラメーター値取得変数」を入力してください。 例えば、訪問者のブラウザに付与された「login」というCookieの値を取得してDLPOで判別させる際に下記のようなJavaScriptをエリアタグよりも前に記載し、赤字の部分にCookieの値を代入する動作にした場合赤字部分を「パラメーター値取得変数」として入力します。 <script type="text/javascript"> |
(2)タグ設置
「カスタム設定用エリアタグ」に(1)にて記述したパラメーター名とパラメーター値取得変数が記述されたカスタム設定用エリアタグが作成されます。
図2-4:作成済みカスタム設定用エリアタグ
作成された「カスタム設定用エリアタグ」をコピーしLPに設置してください。
例)カスタム設定用エリアタグ
<div class='ADLPODefault'>
<!--表示切替箇所-->
</div>
<script type='text/javascript'>adlpoMain('***','lc=os','ca["パラメータ名"]='+"パラメーター値取得変数",'ch=UTF-8');</script>
※「***」には表示切り替え箇所毎に異なった「エリア名」を記載します。
※対象ページに制御タグを設置していない場合は、カスタム設定用エリアタグ設置の前に、必ずダイレクトコード設定>DLPO通信ファイルCDNアップロードでDLPO通信ファイルをCDNサーバーにアップロードし、制御タグを設置してください。
通信ファイル設置の詳細は「ダイレクトコード実装」をご覧ください。
3.セグメント設定
管理画面「セグメント」よりカスタム設定セグメントを設定してください。
(1)「セグメント個別登録」を表示
グローバルメニューのセグメント>セグメント設定から「セグメントを個別登録する」ボタンをクリック、またはセグメント>セグメント個別登録をクリックしてください。
「セグメント個別登録」画面が表示されます。
(2)セグメント情報を入力
「セグメント名」「メモ」「グループ」を入力してください。
入力項目の詳細は「セグメント個別登録」をご覧ください。
(3)セグメント条件を設定
セグメント条件より「カスタム設定」を「ON」にしてください。
図3-1:カスタム設定
「セグメント追加」ボタンをクリックしてください。
図3-2:「カスタム設定」セグメント追加
登録項目を設定してください。
詳細は下記「セグメント条件の登録項目」をご覧ください。
図3-3:「カスタム設定」登録項目
(4)登録
「登録」ボタンをクリックしてセグメントを登録してください。
登録したセグメントは、キャンペーン設定の際にターゲティングセグメントやセグメント別分析の設定で使用することができます。
セグメント条件の登録項目
セグメント条件の登録画面では下記3項目で入力、選択を行ってください。
図4-1:「カスタム設定」登録項目
(1)パラメーター名【必須】
セグメントするパラメーターの「パラメーター名」を半角英数字で入力してください。パラメーター名はワンコード条件登録時、カスタム設定用エリアタグ作成時に指定する「パラメーター名」の部分です。
※パラメーター名の「大文字/小文字」はそれぞれ別の文字列として判別されます。「cid」というパラメーター名を判別させたい場合は「CID」などと入力しても判別されません。セグメントしたい文字列は正しく入力してください。
(2)パラメーター値【必須】
セグメントするパラメーターの「パラメーター値」を半角英数字で入力してください。パラメーター値はワンコード条件登録時、カスタム設定用エリアタグ作成時に指定する「パラメーター値取得変数」で取得してDLPOに送信される値です。1セグメント内で複数のパラメーター値を対象とする場合は改行で入力すると"OR"条件で判別されます。
例)パラメーター名は同じ「cid」で、「dlpo」もしくは「data」の値をセグメントする場合
→「dlpo」と「data」を改行で登録
図4-2:パラメーター値入力例
※パラメーター値の「大文字/小文字」はそれぞれ別のものとして判別されます。必ずセグメントしたい文字列を正しく入力してください。
「dlpo」を判別させたい場合は「DLPO」などと入力しても判別されません。
※レポート画面でパラメーター値の個別データを一覧表示する事はできませんので予めご了承ください。パラメーター値毎にデータを取得したい場合はセグメントをパラメーター値毎に分けてご登録ください。
(3)マッチング条件【必須】
パラメーター値の判別方法を「部分一致」「完全一致」「除外」「正規表現指定」から選択してください。
【部分一致】
指定したパラメーター値がLP訪問時のエリアから送信される値に含まれる場合(=部分一致)にセグメントに合致。
例)指定パラメーター「cid=dlpo」でマッチング条件「部分一致」を選択した場合
・送信パラメーター:cid=dlpo
⇒ 条件に合致 ⇒ クリエイティブを配信表示/データ計測
・送信パラメーター:cid=dlpo_data
⇒ 条件に合致 ⇒ クリエイティブを配信表示/データ計測
・送信パラメーター:cid=data
⇒ 条件に合致しない ⇒ クリエイティブを非配信(デフォルトを表示)/データ計測なし
【完全一致】
指定したパラメーター値がLP訪問時のURLのパラメーターと完全に一致する場合にセグメントに合致。
例)指定パラメーター「cid=dlpo」でマッチング条件「完全一致」を選択した場合
・送信パラメーター:cid=dlpo
⇒ 条件に合致 ⇒ クリエイティブを配信表示/データ計測
・送信パラメーター:cid=dlpo_data
⇒ 条件に合致しない(値が"_data"を含んでいる)
⇒ クリエイティブを非配信(デフォルトを表示)/データ計測なし
・送信パラメーター:cid=data
⇒ 条件に合致しない
⇒ クリエイティブを非配信(デフォルトを表示)/データ計測なし
【除外】
マッチング条件「部分一致」で指定したパラメーターから特定のパラメーターを除外したい場合に使用します。
除外する場合は「部分一致」の指定をした後、「セグメント追加」をクリックしセグメント条件入力項目を追加し、除外するパラメーター名、パラメーター値を入力し、マッチング条件から「除外」を選択してください。
※セグメント追加後に表示される「AND/OR」ラジオボタンでは必ず「AND」を選択してください。
※除外パラメーターは「部分一致」で判別されます。
また、「部分一致」との併用でなく、単独でマッチング条件に「除外」を選択し、ある特定のパラメーターによる訪問以外のユーザーに対してクリエイティブを配信表示する、といった使用方法も可能です。
例)指定パラメーター「cid=dlpo」でマッチング条件「部分一致」を選択し、「セグメント追加」をクリックしセグメント条件入力項目を追加し、「cid=dlpo_data」を指定の上、マッチング条件で「除外」を選択した場合
・送信パラメーター:cid=dlpo
⇒ 条件に合致 ⇒ クリエイティブを配信表示/データ計測
・送信パラメーター:cid=dlpo_data
⇒ 条件に合致しない(「dlpo」を含むが、除外パラメーター「dlpo_data」に合致するため)
⇒ クリエイティブを非配信(デフォルトを表示)/データ計測なし
例)指定パラメーター「cid=dlpo」でマッチング条件「除外」を選択した場合
・送信パラメーター:cid=dlpo
⇒ 条件に合致しない(dlpoを含んでいるため)
⇒ クリエイティブを非配信(デフォルトを表示)/データ計測なし
・送信パラメーター:cid=dlpo_data
⇒ 条件に合致しない(dlpoを含んでいるため)
⇒ クリエイティブを非配信(デフォルトを表示)/データ計測なし
・送信パラメーター:cid=data
⇒ 条件に合致 ⇒ クリエイティブを配信表示/データ計測
【正規表現指定】
パラメーター値を正規表現で指定したい場合に使用します。
正規表現使用例は下記をご参考に組み合わせてご利用ください。
^ → 文頭 $ → 文末
^dlpo → dlpoで始まるパラメーター値に一致 (=前方一致)
dlpo → dlpoが含まれるパラメーター値に一致 (=部分一致)
dlpo$ → dlpoで終わるパラメーター値に一致 (=後方一致)
^dlpo$ → パラメーター値がdlpoに一致 (=完全一致)
. → 任意の1文字 * → 直前の文字の0回以上の繰り返し
.* → すべてのパラメーター値に一致
^dlpo.*a$
→ dlpoで始まり、aで終わるパラメーター値に一致(dlpo_data、dlpo_aなどが一致)
() → 文字列をグループ化する | → 前後のどちらかに一致する
^(dlpo|dlpo_data)$
→ dlpo にも dlpo_dataにも一致
■複数種類のパラメーター判別について
カスタム設定ではパラメーター名が異なる複数種類のパラメーターを判別する事も可能です。
送信パラメーター:cid=dlpo&pid=data
というようなURLの「cid=dlpo」「pid=data」の2種類のパラメーターを判別できます。複数種類のパラメーターをセグメント登録画面で設定する場合は、1つ目のパラメーター「cid=dlpo」を入力した後に、「セグメント追加」をクリックしセグメント条件入力項目を追加し2つ目の「pid=data」を入力してください。
条件入力項目追加の際は、2つのパラメーターの判別条件を「AND/OR」ラジオボタンのいずれかにチェックを入れて選択してください。
エリアででは、ワンコード設定の場合はワンコード条件の「カスタムセグメント設定を有効にする」、ダイレクトコード設定では「カスタムパラメーター」の欄で [+] 入力欄を追加 をクリックしパラメーター入力欄を追加し、各パラメーター情報を入力してください。
カスタム設定セグメントの利用例
例1:Cookieの値が特定の値である場合に合致させる
例)ログイン時にCookie名が「login」のCookieに「true」という値を持たせるようにしています。これを利用して「login」のCookieの値が「true」という値を持つときにセグメントに合致させるようにします。
- 以下の通りタグを設置します。
※ このタグは最初の<script>タグで「login」のCookieを取得して、「パラメーター値」取得変数とする「dlpoCookie」にその値を代入しています。<script type="text/javascript"> var getCookie = function(key){ var tmp = document.cookie+';' var index1 = tmp.indexOf(key, 0); if (index1 != -1) { tmp = tmp.substring(index1, tmp.length); var index2 = tmp.indexOf("=", 0) +1; var index3 = tmp.indexOf(";", index2); return (decodeURIComponent(tmp.substring(index2, index3))); } }; var keyCookie = 'login'; var dlpoCookie = getCookie(keyCookie); </script> <script src="//d.adlpo.com/***/***/js/smartadlpo.js" type="text/javascript"></script>
※「***」にはお客様のアカウントIDとユーザーIDが入ります。
DLPO管理画面では、ワンコード条件登録画面内の「カスタムセグメント設定を有効にする」メニューにて、パラメーター名とパラメーター値取得変数を以下の形で設定した後、内容を反映させたワンコードタグを上記のように1つめのスクリプトよりも後に記述します。
図5-1:ワンコード条件登録「エリア」
ダイレクトコード実装をご利用の場合は「カスタム設定用エリアタグ」作成画面にて作成した以下のタグを、1つめのスクリプトよりも後に記述します。
図5-2:カスタム設定用エリアタグ作成画面<div class='ADLPODefault'> <!--表示切替箇所--> </div> <script type='text/javascript'> adlpoMain('main','lc=os','ch=Shift-JIS','ca[login]='+dlpoCookie); </script>
この<script>タグ(エリアタグ)で「パラメーター名」を「login」としてDLPOに送信しています。
※ なお、このCookie取得を行うスクリプトは設定の考え方を示すために簡易な例として記しています。すべての環境で動作することを保証しませんのでご注意ください。
-
以下の通り、カスタムセグメントを登録します。
先に設置したタグで「パラメーター名」を「login」としているので、ここでも「パラメーター名」は「login」とします。値は合致させたい内容として「true」を設定します。「マッチング条件」は「完全一致」にします。
図5-3:セグメント条件個別登録
この方法を使うと、ある商品を購入した場合に特定の値を持つCookieを設定するようにし、そのCookieを持つ訪問者をセグメントするようなこともできます。
例2:ページに出力されている変数が特定のものである場合に合致させる
例)対象サイトではログインすると、各ページでユーザ属性をJavaScriptの変数で出力します。この中には年齢が含まれるため30代前半の人をセグメントします。
- 例として以下のような<script>タグでユーザ属性が出力されているとします。
<script> var age = 30; var gender = "male"; </script>
変数「age」には「年齢」が変数「gender」には「性別」が出力されているものとします。
- 上記のスクリプトタグよりも後にワンコードタグ(ダイレクトコード実装をご利用の際はエリアタグ)を設置します。 ワンコードを利用する場合は、ワンコード条件登録画面にて「パラメーター名」と「パラメーター値取得変数」を設定したエリア条件を登録してください。
年齢は変数「age」に出力されているので、パラメーター値取得変数は「age」にします。パラメーター名も「age」とすることにします。
ダイレクトコード実装を利用し、エリアタグを設置する場合は以下の通りです。<div class='ADLPODefault'> <!--表示切替箇所--> </div> <script type='text/javascript'> adlpoMain('main','lc=os','ch=Shift-JIS','ca[age]='+age); </script>
-
以下の通り、カスタムセグメントを登録します。
先に設置したタグで「パラメーター名」を「age」としているので、ここでも「パラメーター名」は「age」とします。30代前半に合致させるので「30」~「34」までの数字を「値」に設定します。「マッチング条件」は「完全一致」にします。図5-4:セグメント条件個別登録
この方法で登録情報を基にした性別・職種といった条件でセグメントすることができます。
注意事項
- Cookieの書き込み処理の実装や、ページ内で会員登録情報を出力する方法についてはサポート範囲外となります。システム部門などにご相談いただき実装方法をご検討ください。
- 例示しているカスタム設定用エリアタグの「エリア名」「文字コード」などについては、実環境に応じて適宜変更してください。