質問
GA4で計測されたCVとDLPOで計測されたCVの値が異なるのはなぜですか?
回答
GA4とDLPOのレポートを見比べると、数値が完全に一致しないことがあります。多くの場合これは不具合ではなく、両ツールの計測の仕組みそのものの違いによるものです。
実際のお問い合わせで確認された主な原因は以下の通りです。乖離が仕様の範囲内か、個別調査が必要な異常値かを判断するためのセルフチェック手順もご紹介します。
原因1: セッション・コンバージョンの定義の違い
DLPOとGA4では「1セッション」「1コンバージョン」の数え方の初期値が異なります。
| 項目 | GA4 | DLPO |
|---|---|---|
| セッションタイムアウト | 30分固定(変更不可) | システム設定「セッション有効期間」で任意に設定可能(初期値は1時間) |
| 連続コンバージョンの扱い | 特に防止設定なし | システム設定「連続コンバージョン防止日数」により、期間内の重複を1件に集約する機能あり(初期値は0) |
実際のお問い合わせ事例では、DLPO側の「セッション有効期間」を30分に、「連続コンバージョン防止日数」を0に変更してGA4の計測条件に近づけたところ、UU(ユニークユーザー)の乖離が57.4%から18.3%まで改善したケースがありました。
これらの設定は管理画面内の全キャンペーンに一括適用されるため、変更前に他キャンペーンへの影響がないかご確認ください。
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原因2: タグ実装方法の違い(GTM経由 vs 直接設置)
GA4計測タグの設置方法によっても、DLPOとGA4の数値がずれることがあります。
- GTM(Googleタグマネージャー)経由でGA4を発火させている場合、DLPOのテスト用JS(dataLayerへのpush)との発火順序・タイミングにズレが生じることがあります
- サイトに直接gtag.jsを設置している場合と、GTM経由で設置している場合とでは、発火元・通信内容が異なるため、想定と違う挙動になることがあります
- 実際にあった事例では、お客様側が「GTM経由ではGA4の計測はしていない認識」だったにもかかわらず、確認すると実際はすべてGTM経由で発火されていた、というケースがあり、双方の認識をすり合わせて解消しました
推奨事項:問い合わせ前に、GA4のタグが「直接設置」か「GTM経由」かをブラウザの開発者ツール(ネットワークタブ)で確認しておくと、原因の切り分けがスムーズに進みます。
原因3: 比較条件(対象URL・セグメント・比較期間)の不一致
GA4側とDLPO側で「何を対象に集計しているか」がそもそも揃っていないケースも多く見られます。
- パラメータ付きURLでキャンペーンを配信している場合、GA4側でも同じパラメータ条件でセグメントを絞り込む必要があります
- GA4側でテスト対象のトラフィックを絞り込む際は、DLPOが発行するイベント名(例:
dlpo_event、dataLayerに渡すdlpoTestName等)を条件に指定する必要があります - キャンペーンの稼働開始タイミング(予約設定での自動ON vs 手動でのON)によって、計測期間の開始時刻に数十分〜数時間のズレが生じることがあり、この時間帯のトラフィック差が乖離として現れることがあります
比較を行う際は、以下を必ず揃えてください:
- 対象ページのURL・パラメータ条件
- 比較期間(開始・終了を分単位まで)
- GA4側のセグメント条件
原因4: ITP(Safari等)によるCookie・ログ欠損の影響
Safari等のITP(Intelligent Tracking Prevention)によりCookieの保持期間が制限されるため、GA4・DLPOタグ双方で計測ログが欠損することがあります。ただし、欠損の出方(どの時点で記録が断たれるか)は計測方式によって異なるため、これがGA4とDLPOの乖離の一因となります。
実際に、会員ログ取得の検討中に「まずGA4でログを取得して、ITPによる欠損状況を確認した上で別途対策(DLPOタグによる行動ログ取得やsGTM化など)を判断したい」というご相談もあり、ITPの影響はCookie依存の計測方式共通の課題として認識されています。
DLPOでは1st Party Data連携(Cookie方式に依存しない計測)への移行を進めており、ITPの影響を受けにくい計測方法としてご検討いただけます。詳細は担当CSまでお問い合わせください。
原因5: 計測ロジックそのものの違いによる一定の乖離
GA4はサンプリングやモデリングを含むデータ処理を行うことがあり、DLPOは基本的に全量データを集計します。このため、両者の集計方式の違いにより、多少の数値のズレは仕様上発生し得ます。
実際のお問い合わせでも、お客様側から「GA4のデータカウント方法は全量データと異なるので、数値のズレは発生すると思うが、少し多いと感じている」というご理解をいただいた事例があります。このように、ある程度の乖離はベースラインとして発生しうるものです。
乖離幅が数%程度であれば、まずはこの「計測ロジックの違い」による範囲内である可能性をご検討ください。一方で、乖離が数十%以上と大きい場合や、特定の時間帯・キャンペーンのみ突出して大きい場合は、原因1〜4を含めた設定面の確認が必要です。
仕様差か異常値かの見分け方(セルフチェック)
以下のような場合は、仕様上の乖離ではなく個別調査が必要な可能性があります。サポートまでお問い合わせください。
- ある時間帯のデータが「完全に0件」になるなど、不自然な欠損がある
- 乖離率が普段より急に、大きく変化した(改善・悪化とも)
- 特定のキャンペーン・パターンでのみ乖離が突出して大きい
- タグの設置変更・GTM設定変更などの心当たりがないのに、乖離が急に発生した
お問い合わせ前のチェックリスト
- GA4とDLPOの比較期間(分単位)が一致しているか
- 比較対象のURL・パラメータ条件が一致しているか
- GA4側のセグメント条件がDLPOの計測対象と一致しているか
- GA4タグの発火方法(直接設置/GTM経由)を確認したか
- DLPOのセッション有効期間・連続コンバージョン防止日数の設定を確認したか
上記をご確認いただいた上で不明な点があれば、チェック結果とともにサポートまでご連絡ください。調査がスムーズに進みます。
GA4とDLPOの数値は、計測の仕組みの違いにより完全一致しないのが一般的です。乖離の原因の多くは、セッション・コンバージョンの定義、タグ実装方法、比較条件の不一致など、設定の見直しで説明・改善が可能です。原因の切り分けが難しい場合は、本記事のチェックリストの結果とあわせてサポートまでご連絡ください。